ORORU処理®は化学的処理(酸化皮膜処理)であるため、マスキングはできません。マスキングが難しいと考えられる理由この構造色を発現させるメカニズムの特性から、マスキングが難しい理由は以下の点が挙げられます。
① 液体にひたす処理の為
ORORU®処理では、製品全体を液にひたして膜を作るので、マスキングテープなどで一部をふさいでも、液がすき間から入りこみやすく、ふさいだ部分にも色がついてしまうことがあります。
② とても薄い膜なので、わずかなすき間でも影響が出る為
この膜はとても薄くて、ナノメートル(1ナノメートル=100万分の1ミリ)くらいの世界です。だから、ほんの少し液が入っただけでも、色が変わってしまったり、ムラができたりします。
③ マスキングの材料が液に弱い為
液の中に長い時間つける必要があるため、マスキングの材料(テープなど)がはがれたり、溶けたりするおそれもあります。
④ 色は膜の厚さで決まるため、厚みのコントロールが重要
色は、膜の厚さのほんのわずかな違いで変わります。段差や境目があると膜がうまくできず、色ムラやにじみが出やすくなります。
⑤ マスキングしたところの「段差」が問題になる為
普通のペンキのような塗装なら少しくらい段差があっても大丈夫ですが、構造色ではそれが大きな問題になります。膜が均一にできず、きれいな発色にならないことがあります。
⑥ 部分的に膜を作るのはとても高度な技術
構造色は、表面全体に同じように膜を作ることで、安定した色が出るしくみです。逆に、一部だけ膜を作るとか、厚みを変えるというのは、とても難しい技術が必要になります。

ORORU®処理は、とても繊細で精密な膜づくりが必要な技術なので、「ここは色をつけて、ここはつけない」といったマスキングがとても難しいのです。

お問い合わせ よくある質問
よくある質問 お問い合わせ