ステンレスの酸化発色は、その原理から非常に特徴的な色合いと優れた特性を持っています。ステンレス酸化発色の色の特徴金属感の保持:酸化発色は、透明な酸化皮膜によって色を出しているため、ステンレス本来の金属光沢や質感が失われません。塗装やメッキのように異物を付着させるわけではないので、素地の光沢(鏡面、ヘアライン、バイブレーションなど)をそのまま活かした発色が得られます。特に鏡面仕上げの場合は、非常に鮮やかで深みのある発色となり、ヘアライン仕上げでは、表面の凹凸によって色がミックスされたような独特の表情を見せます。

干渉色による色の変化                                            酸化皮膜の厚さをナノメートル単位で制御することで、様々な色を作り出せます。主な色としては、ゴールド、ブルー、パープル、グリーン、ブラック、ブロンズなどがあります。見る角度や光の当たり方によって、色が微妙に変化して見える「タマムシ色」のような現象が起こることがあります。これは光の干渉によるものです。

色の濃淡の調整                                              同じ色でも、皮膜の厚さや表面仕上げによって、色の濃淡や深みが調整可能です。例えば、黒色の場合でも、可視光線の吸収率によって「BLACK96」のように非常に黒いものや、わずかに光沢を残した黒など、様々なバリエーションがあります。

剥がれる心配がない                                                 塗装やメッキと異なり、ステンレスの表面に元々ある不動態皮膜を厚くしただけなので、皮膜が剥がれ落ちる心配がありません。傷がついたとしても、皮膜そのものが剥離することはありません。

オロル処理の発色は、めっきや塗装のように別の物質を表面に付着させているものではありません。
ステンレス鋼そのものの不動態皮膜(酸化皮膜)を成長させることで発色しているため、日常的な使用環境においては、密着性の面で特に問題はありません。

■ 剥がれや異物混入について

オロル処理は、塗膜やめっき皮膜のように

・層が浮く

・剥がれ落ちる

・粉状になって脱落する

といったことが起こりにくく、剥離による異物混入の心配がないのが大きな特長です。
そのため、衛生性や安全性が求められる分野でも評価されています。

■ 使用環境による注意点

一方で、オロル処理の発色層は非常に薄い酸化皮膜で構成されています。
そのため、

・繰り返し強く擦れる部分

・硬い物との接触や衝撃

・エッジ部への集中した力

などが加わると、皮膜が削られ、色が薄くなったり、剥げたように見える場合があります。
これは、色が「剥がれた」というよりも、酸化皮膜そのものが摩耗した状態です。

■ 適した用途について

オロル処理は、

・意匠性

・耐食性

・衛生性

を重視する用途に適しており、激しい摩耗や衝撃が常時加わる部位には注意が必要です。
使用環境や用途によっては、設計段階での工夫や、事前の評価をおすすめしています。

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