SUS304Lとはなんですか?
SUS304Lは、オーステナイト系ステンレス鋼の一種で、SUS304に比べて炭素(C)含有量が低いステンレス鋼です。以下がその特徴です。
主な特徴: 低炭素含有量(Lは「Low Carbon」の略): SUS304Lは、SUS304より炭素含有量が少ないため、溶接後の耐粒界腐食性が向上しています。溶接部に炭化物が析出しにくく、腐食しにくいため、溶接が必要な用途に向いています。
耐食性: SUS304と同様に耐食性が高く、酸や塩水などの腐食性のある環境下でも優れた耐性を発揮します。 機械的性質: SUS304LはSUS304とほぼ同等の機械的性質を持っていますが、低炭素化により溶接後の延性や強度が安定しています。
主な用途: 溶接を伴う構造物: SUS304Lは、溶接後に耐粒界腐食性が求められる用途に最適で、タンク、配管、熱交換器などに使われます。
化学工業設備: 耐腐食性が求められる環境下で、溶接が必要な機器や設備で使用されます。
食品加工機器や医療機器: 耐食性が重要な分野でも使用されます。
SUS304Lは、SUS304に比べて溶接後の腐食抵抗力が強いため、溶接加工が多い場合や高耐食性が必要な場合に使用されます。