SUS304LNとはなんですか?

SUS304LNは、ステンレス鋼の一種で、主に耐食性や強度が求められる環境で使用されます。

SUS304LNの主な特徴は以下の通りです。

1. SUS304LNの成分:

SUS304は一般的なオーステナイト系ステンレス鋼で、クロム(Cr)とニッケル(Ni)を主成分とします。

**”L”**は低炭素(Low Carbon)を意味し、炭素含有量が低いことで、溶接時の結晶粒界での腐食を防ぎます。

**”N”**は窒素(Nitrogen)を追加したことを示します。窒素は強度や耐食性を向上させるために添加されます。

2. 主な特徴:

耐食性: クロムとニッケルを含むことで、酸や塩素などの腐食に対して高い耐性を持っています。

高強度: SUS304に比べて強度が高く、特に窒素添加により引張強度が増します。

低温環境での使用: SUS304LNは、低温でも靭性が保持されるため、極低温環境でも使用可能です。

溶接性: 低炭素であるため、溶接後の粒界腐食に対する耐性が高く、溶接構造物に適しています。

3. 用途:

SUS304LNは、原子力関連設備、化学プラント、低温環境での機器、海洋環境下での構造物など、腐食環境や高強度が要求される分野で使用されます。

まとめると、SUS304LNは、耐食性や高強度、溶接性に優れたステンレス鋼で、特に低温や腐食性環境での使用に適した材料です。