SUS436Lとはなんですか?

SUS436Lは、フェライト系ステンレス鋼の一種で、主にクロムとモリブデンを含んでいます。この鋼種は、耐食性、耐熱性、加工性に優れており、特に塩化物や酸性環境での耐食性が高く、低炭素(L)化されています。

主な特徴:

耐食性:モリブデンを含んでいるため、塩害や酸性環境での耐食性が向上しています。SUS430などの一般的なフェライト系ステンレスよりも耐食性が高く、特に海岸地域や塩水にさらされる環境で優れた性能を発揮します。

低炭素(L):”L”は低炭素(Low Carbon)を示し、溶接後の耐粒界腐食(溶接部の腐食)に強く、溶接構造物に適しています。炭素含有量が少ないことで、溶接後も材料の耐食性が損なわれにくいです。

磁性:フェライト系ステンレス鋼なので、磁性を持ちます。

加工性:比較的成形加工がしやすく、自動車部品や建築材料などでの用途に向いています。

用途:

SUS436Lは、耐食性と加工性を必要とする環境でよく使用されます。自動車の排気系部品や、耐熱・耐食性が求められる建築材料、キッチン用品、家電製品の外装などに広く利用されています。また、海岸地域や塩化物を多く含む環境でも耐久性が高いことから、塩害対策が必要な場面でも使用されています。